股関節の発育と開脚、O脚/X脚

前回、赤ちゃんの「ずりばい」は腰の反り・弾力を育てる基本だという話を欠きました。

この「ずりばい」には、他にも様々な意味があるんですが、もう一つ重要なのは、股関節を育てるという役割です。

そもそも腰の反りと弾力が、上部で動きのいい股関節との連動があってのことですが、「ずりばい」の時の足の形でお分かりの通り、あの動きはその股関節を育てるために欠かせないプロセスなんです。

最近、「インナーマッスル」として「腸腰筋(大腰筋&腸骨筋)」という筋肉の重要性が注目されていますが、大腰筋は背骨(主に腰椎部)と足を、腸骨筋は骨盤と足を結ぶ、体の奥のほう…つまり中心部にある、大きな筋肉です。

この中心部の筋肉がしっかりと育つことによって、骨盤を起こして体を縦にし、二本足で安定して立っていられる体ができるわけです。

「ずりばい」はそのための運動になるわけですが、同時に股関節というのは、その滑らかな動きによって、体への刺激を逃がしたり、体のバランスを随時調整していたりします。

しかし、股関節の動く範囲が狭く、固くなっていれば、刺激を逃すクッション性や、バランス調整の幅が非常に狭くなってしまいます。

そのため自分の体さえうまく支えられず、本来かかるべきでない部分に力がかかって、すぐに疲れてしまうという人が多いのです。

すぐに座り込む若者を最近よく見かけますが、そういう人たちの体は、腰のバネもないし、股関節も非常に弱いです。
足の先が内側を向いているか(X脚傾向)、あるいは極端に外を向いている(O脚傾向)場合が多いです。

X脚、O脚が最近問題になっているのも、こういう背景があってのことだと思います。
ずりばい等による、股関節の基礎訓練ができていないんでしょう。

とにかく前回書いたように、赤ちゃんの頃にはしっかりと栄養を付けて内股に筋肉をつけ、じゅうぶんにずりばい、ハイハイをさせてあげることが大事です。
大人の場合は、座って開脚して腰を起こす体操を繰り返すこともお勧めです。
詳しくは体操教室にて

しかし股関節の弱い人には、むしろ簡単に脚を開き、これに似たポーズが楽にできてしまう場合もあります。
力がないが故に、柔らかいのです。
そういう場合はもう少し複雑な訓練を、時間をかけて行う必要がありますが、それは固い人も同じです。