夏の過ごし方についての間違った健康法

体と心の話

猛暑の日々が続いています。

「記録的な暑さ」という言葉が毎年のように聞かれるようになりました。

数十年前の夏とは随分と環境が変わっています。
そうなると、昔の暑さ対策や夏の健康法といったものも事情が変わってきます。

昔は「暑いからといって窓を開けて寝ると明け方に寝冷えする」
なんていうことも言われていました。

私自身は就寝時にエアコンを使っていませんが、使う、使わないも環境次第です。
窓を開けたり扇風機をかけて空気を回しておくだけで眠れるようならそれでじゅうぶん。

ですが、住宅密集地であるとか、熱が籠る建物であるといった場合もありますし、何よりも暑さで寝不足になるのであれば本末転倒といったことでしょう。

ちなみに、「逆に窓を開けて寝ていいのは冬だ」なんていうことを言う人もいましたが、これも明らかに間違いでしょう。
昔も今も、こういった無茶なこと、大袈裟なことを言う人は少なからずいるものです。

日中でも、エアコン自体を使わないほうがいい、ということも言われていました。
しかしこの猛暑の中で、エアコンを使わずにいて熱中症になった、命を落としたという人までいるのも事実。

そういった事例は体力の衰えている人に多い問題ではありますが、そうでなくても、下手に無理して体を壊すことがあるので、やはり適切に使うべきだと思います。

もちろん使いすぎて冷えるのはよくありません。
使いすぎて冷えてしまった時は、足湯をしたり、後頭部を温めたりして汗を誘導することをおすすめします。

熱い飲み物を飲んで体を温めるのもいいでしょう。

いっぽうで、夏でも普段から熱いお茶を飲んだ方がいい、という人もいます。
しかしこれも無理があるでしょう。

もちろん、どうしても熱いものが飲みたくなったらそれでいいんですが、決して無理して飲むべきものではありません。

冷たい飲み物を飲みすぎてはいけないのは当然ですが、あくまでも程度問題ですね。

中には昔から間違っていたこともありますね。

たとえば、昔は運動中に「水を飲むな」という指導を受けた人も多いでしょう。

これが間違いであることは今や常識、プロのスポーツの試合中にも皆給水するのが当たり前になっていますが、それでも高齢の人で「試合中や練習中に水を飲むな」などといまだに言っている人がいるので驚きです。

とにかく「健康法」といったものには、間違ったことを言っている人は多いというのが現実です。

「専門家」と言われる人たちがそれぞれ正反対のことを言っていたり、特にネット上には様々な情報があって、どれが正しいのかを見極めるのはなかなか困難だと思います。

ただ一つの目安としては、それがあまりに苦しくて不快な方法だったら、いいものとは言えない可能性が高いということです。
そしてそれが習慣上のことではなく、本質的に苦しいものであると判断できるなら尚更です。

たとえば、汗をいっぱいかいて水を飲みたくて仕方ないのに飲まない、というのは明らかに苦しいことでしょう。
ですが、甘いお菓子を大量に食べ続けたいのに食べない、というのは、今までの習慣のせいでの苦しさ、我慢です。

この両者は明らかに違います。
命にかかわる苦しさとそうでないものの区別はなんとなくつくと思います。

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