柔らかい体

体操教室にお誘いすると、「私は体が固いので…」と遠慮される方も多いんですが、踊りや体操競技のように、きれいに形を作ることが目的ではありませんので、どうぞご心配なく。

動きを通して、体に刺激を与えること、そして動きをよくすることが目的ですから、固い人こそ、是非参加して欲しいわけです。

 

ただ、「体が柔らかい=良い体」というわけでもないんです。

案外、「弱い故に柔らかい」、という人も多いんです。

 

たとえば、股関節が柔らかい人の中には、股関節周辺の筋肉が弱く、弛緩しているせいで、楽に開脚や脚を上げるポーズが取れる人もいます。

だけど、体を支える土台としての力は弱く、立っているとすぐ疲れたり、すぐ腰が痛くなる、なんていう人も多いんです。

 

そういう人はやはり鍛えていかなければいけないんですが、股関節が妙に柔らかいおかげで、普通の体操やポーズでは、力が入るべき所に入らず、鍛えるべき場所が鍛えられない・・・なんていうこともあるんですね。

柔らかさ・弱さのせいで、焦点がぼやけてしまうんです。

 

細かいことを言えば、股関節の動きは腰と密接に連動していて、股関節を動かす体操は腰の体操でもあるはずなんですが、不自然に柔らかい人の場合は、股関節の体操が腰に響かない・・・なんていうこともあるんです。

 

極端なたとえですが、まるでプラモデルとか人形の関節のような状態に思えることも・・・。

だから逆に、新体操の選手のように、必要以上に柔らかくすることも決して良くはないんです。
体の自然な構造を、乱すことになりますから。

 

ちなみに、「鍛える」といっても、筋肉隆々な体を作ろう、というわけではありません。

筋肉がつきすぎるのも、やはり問題なわけです。

というよりも、ヨガポーズや体操が上手になってくると、むしろ無駄に筋肉を使わずに動けるようになってくるはずです。

だから、手足も太くならないし、腹筋が固くなることもない。

肩が盛り上がって腹筋が割れるような「マッチョ」な体にはならないはずなんです。

 

最近は、筋トレに近いヨガもあるようですし、それはそれで好き好きだと思うんですが、あくまでも当塾では、『無駄な力を抜いて行くことで、本当の芯の力が発揮できる』と考えています。

 

そしてそれを『自然体』であると考えていますので、そのつもりでご参加頂ければと思います。