龍と蛇(螺旋の動きと人の体)

(2013年新年のあいさつより)

 

去年は龍の年、そして今年は蛇の年です。

蛇には手足がなく、背骨の力(厳密には骨そのものではありませんが)によって体を動かしています。

クネクネと背骨を動かすことで、前に進みます。
実は手足のある他の動物も、そして二本の足で立つ私達人間も、その動きの元となっているのは、背骨の動きです。

足が足だけで動いているわけではなく、背骨のその動きが、足を動かしているんです。

足を失ってしまった人でも、背骨の動きがあれば動くことができるんです。
だけど背骨を失ってしまった人は、足があっても動けない。

蛇のように、背骨だけで動くあの動きというのは、我々脊椎動物の基本の動きなわけです。

また、蛇はその背骨の力だけで起き上がることも出来ます。
敵を威嚇する時や攻撃するときは、体の半分を起こし、しかも弓のように反らせています。
その反りを利用して、それこそ弓から放たれた矢のように相手に飛びかかります。

こうした蛇の背骨の動きに、回旋(捻り)の動きが加わったのが龍の動きです。
想像上の生物ではありますが、蛇のように体をくねらせながら、同時に螺旋を描きつつ、天に向かって上昇していく。
二本足で立って動く人間の中には、このような力の流れも存在します。

人の体は、正しく捻ることによって伸びるのです。
特に背骨は、螺旋の捻りを加えることによって伸びます。
タオルを搾るときと同じで、ただ捻るのではなくて、引っ張りながら捻ることでより効率的に搾ることができます。

濡れたタオルは、引っ張りながら搾ることでよく水を切ることができますが、人の体も、引っ張りながら捻る動作によって、体内の水の流れがよくなるんです。
その搾り、捻りの動作が、主に水の流れを司る腎臓に刺激を与えるからです。

だからよく捻れる体は瑞々しいけれど、捻りの悪い体はしぼんで固い。
歳を取るとそうなりがちですが、歳を取ってもよく捻れる体は元気なんです。