自分らしい姿勢

ある人の指導を終え、時間があったのでしばらく色々とお話をしていました。

その方は馴染みの方でもあるし、元々その方が持っている雰囲気のせいもあるでしょう、随分と深い話にもなったり、時にはかなりくだけた身の上話になったりもします。

そうして話が弾んでいくと、やはりリラックスして来て、姿勢も変わってきます。
その姿勢は人それぞれですが、リラックスすればするほど、その人の癖、個性が色濃く出てきます。

それはある意味「ガード」が取れたようなもので、その結果、その人らしさが発揮できるようになって、さらにその人らしい話を、そして本音をさらけ出すことができるようになってくるわけです。
今日も、話しているうちにその方の膝がだんだん開いて来たのですが、その方は『開閉型』と呼ばれる体癖の『開』のほうの特徴を持っている方です。

そのため、膝を開くような座り方が似合うし、そうすると本人も落ち着く傾向が強いのです。
で、話している途中でそのことを指摘してみたのですが、そうするとその方は「おっと、行儀が悪いですね」と、座り方を変えてしまいました。

すると、急にかしこまったような、急に再びガードを固めたかのような、何だか今までと違う感じの人のように見えてしまったのです。

それで、改めて楽な姿勢をしてもらうと、また先ほどまでのように話しやすい本来の雰囲気が戻って来たのでした。
不思議なもので、そういう「自分らしさ」が体から出てくると、その人自身の本音が出てくるのはもちろんのこと、こちらの本音まで引き出されてしまう、ということがあります。

そうすると話も弾みやすくなるし、心も通じ合いやすくなります。

ともかく人にはそれぞれ、最もその人らしい姿勢というものがあります。
それは見た目上の姿勢だけでなく、物事への取り組み方とか、考え方という意味での「姿勢」もあります。

これは『体癖』が示すように、生まれつきある程度違いがあります。
そしてできるだけ、その自分らしい姿勢でいたほうが伸びるし、能力を発揮できます。

だから、親が理想とする姿勢、教育者が正しいとする姿勢に当てはめようとすると、全く力を発揮できない人が出てくるわけです。

「落ちこぼれ」と言われるような人も、その一方的な姿勢からこぼれてしまっ
ただけのことなんでしょう。

また、「自分の願望がわからない」というような人も、自分らしい姿勢を取る事なく過ごして来た人に多いようです。
整体の目的は、その人らしい姿勢に体を戻す事、と言う事もできると思います。
一見、ものすごく姿勢のいい人の中にも、必要以上の緊張によってその姿勢を維持している人もいます。

一方で、極端に姿勢の悪い人も、自分らしくない姿勢に疲れ果てている人が多いです。
そうした不自然さを徐々に取り除いて行くことで、自分らしい姿勢が戻ってきて、健康な体や心というのも、その結果戻ってくるものです。

『体癖』に関する当塾の見解、解説はこちらをご覧下さい。