「死ぬかと思った」という言葉

何かつらいことがあった時、トラブルがあった時などに、ついそのことを大げさに表現してしまうことがありますよね。
たとえば「死ぬかと思った!」とか。

何かある度に、何度も口癖のように言う人もいます。

しかし、本当に死にそうになるようなことって、長い人生のうちでもそう度々起こらないものですよ(笑)

仮にそんな経験を何度も繰り返して、それでも生きているとしたら、きっと人生観が変わるんじゃないでしょうかね。
悟りを開いていたりして・・・

 
まぁ、冗談で「死ぬかと思った」って言う程度なら別にどうってことはないんですけど、潜在意識の仕組みから考えると、この「死ぬかと思った」というような大げさな表現は、決していいものではありません。

別に、「死ぬかと思った」ってばかり言っていると、本当に死ぬわけではないですよ。

そんなものは大げさに言っているだけだということぐらい、潜在意識はすっかりお見通しです。

 

ただ、そういう言葉を好んで使う背後には、「自分はこんなに苦しいんだ」「自分はこんなに酷い目にあわされたんだ」という、「不幸のアピールをしたい」という欲求が含まれているんです。

本人は決して、「不幸のアピールをしたい」と自覚して言っているわけではないでしょう。

だけど、本当に死ぬ程のことだったわけでもないのに、そして現に今ちゃんと生きているのに、わざわざそんな表現をするということは、やっぱり自分が不幸であるとアピールをしたい心が裏側にあるからです。

不幸のアピールをすることで、例えば仕事のストレスから逃れたいとか、周りの人に特別扱いをしてもらいたいとか、普段冷たい家族に優しくしてもらいたいとか、いつも不親切な夫に仕返しをしてやりたいとか・・・

まぁ、いろんな思惑がそこに絡んでくることが多いわけです。
すると今度は、その不幸そのものを手放せなくなる。

しかも出来るだけ大きな不幸の方が効き目がありそうだから、本物の不幸を引き寄せようと潜在意識は一生懸命働くわけです。

そして、手に入れた不幸を決して手放そうとしなくなります。
もちろん、表面の意識の上では、不幸を手放したいと考えていて、早くトラブルを解決したいと口ではいいます。
でもその裏側にある「不幸アピール」の存在を、潜在意識は決して見逃しません。

長年病気や体調不良で悩む人を見続けていると、いろんな法則性が見えてきます。
自分の症状をやたらと大げさに言う、というのも大きな特徴です。

このことは願望実現法講座でも話しているので、詳しくはそちらを参照して頂きたいのですが、たとえば、
「体がつらくて、全く食事がのどを通りません。」
なんていう人がいるとします。

「何日ぐらい、そんな日が続いているんですか?」
と聞き返すと、
「もう、ずーっとですよ!」
なんて返ってくる。

でも、考えてもみてください、何日もずーっと食べていなかったとしたら、もうフラフラになって立っていられないのが普通です。
実際には、普段よりも食欲が落ちているだけで、少しは食べているはずなんです。
「もう痛くて全く身動きが取れないんです。」
なんていう人もいます。

しかし少なくとも、自分の足で歩いて整体を受けにくる程度には動くことができているわけです。

とにかく今ある問題を本当によくしたいのならば、そのような大げさな表現をするのは辞めて、冷静に現実を見据えることのほうが大切です。

実際にはどの程度の食事を摂れていて、実際にはどの程度なら動けるのか・・・。
そして、その「僅かであってもできること」を少しずつ伸ばしていくことこそが、問題解決の大事な一歩です。
できないこと、無いものをいくら嘆いたってゼロからは何も生まれません。
例えばギックリ腰の人でも、痛い中でも少しだけ動ける範囲で動いていたほうが、格段に回復が早くなります。
「痛くなくなったら起き上がって動こう」と、いつまでも寝てばかりいると回復が遅れます。

そしてもう一つは、その症状にやたらと名称を当てはめて固定化するのをやめることです。

「○○症候群」だとか、アルファベットを並べたようなカッコいい病名とか・・・

それらは「不幸をアピールしたい心」にとって、水戸黄門の印籠のように強力なアイテムです。
中には最新の印籠を常にチェックして複数使い分けているような人もお見かけしますが、そういうことはお辞めになったほうがいいでしょう。

 

・・・こういう話は、「精神論」のようで嫌われるのかもしれません。

「まぁ、それはそうなんだけどね・・・」というようなリアクションが返ってくることもしばしば。
だけどこれは、潜在意識の明確なメカニズムの話なんです。
「気の持ちよう」とか「病は気から」とか、そんなあやふやな話をしているわけではありません。

食べ過ぎれば体重がふえる、日光に当たれば肌が黒くなる・・・といった肉体のメカニズムと全く同じように、れっきとした心のメカニズムの話です。

心の使い方の一つとして、ぜひ実際に活用して頂きたいと思います。