産後の問題(断乳/離乳食など)

今までに何度か、産前産後の誤った指導についての話を書いてきましたが、先日また産後の方の整体をしていて、思い出したことがあるので書いておきます。

今度は、整体指導者から受けた誤った指導についてです。
病院でも色々な指導方針があり、ある病院では「絶対」とされていたことが、別の病院では「とんでもない間違い」とされることがあります。

整体でも、そういうことはあるようです。

といっても、「整体」なんていうものは西洋医学以上に統一されていない世界なわけですが、それでも当塾も大いに影響を受けた「野口整体」と言われている特定の整体でも、随分と見解が違ったり、勘違いがあったりするようです。

特に「野口整体」などという特殊な世界(?)に足を踏み入れる人というのは、やはり整体に対する思い入れや信頼度、あるいは依存度も高い傾向があるかと思うんです。

それで、誤った事をいわれても、つい鵜呑みにしてしまうことがあります。
体の声を無視してまで。
ある日、当塾が書いた文章をインターネットで見たという方から電話がありまして、「誕生後3か月から離乳食を始めるとか、7ヶ月頃に断乳のタイミングがあるとかいうのは本当なのですか?」という質問を受けました。
「整体の世界では、これは常識なんですか?」と。

普段、当塾では見知らぬ方からの電話相談は基本的に受けないのですが、どうやらワケ有りのような感じもしたし、どういうことか興味もあったので、時間を作って話を伺う事にしてみました。
その方は県外にお住まいで、現在産後半年弱くらいだったと記憶しています。
(いくつか記憶が曖昧な点がありますのでご了承ください。)
ずっと前から、名の知れた野口整体系の団体に所属する先生に世話になっていたとのことですが、産後4か月の頃、その先生に「すぐに断乳をしなさい」と言われたそうなんです。

私はその話を聞いて不思議に思い、「お母さんか、もしくは赤ちゃんか「どこか具合でも悪かったんですか?」と尋ねたのですが、そんなことは特になかったということです。

そのお母さん自身も、4ヶ月で断乳というのが納得できず、でも強くその先生に言われたものだから、結局無理矢理断乳をしたそうなんです。
「まだまだ赤ちゃんも欲しがってただろうし、まだお乳も張ってきていたんじゃないですか?」と聞くと、やはりそうだと。

だからその先生にも、「まだ早いんじゃないですか?」と確認したそうなんですが、頑に「4ヶ月でやめるのが正しい、ずっとそう教わって来た」と、とりあってもらえなかったそうです。

泣いておっぱいを欲しがる赤ちゃんと、その赤ちゃんのために湧き出る母乳を捨てながらの子育ては、とてもつらいものだったと思うんです。

実際にどうしてもそのことに納得できず、その先生の所属団体の本部(?)に問い合わせてみたりもしたそうですが、そちらでもとりあってもらえなかったそうです。
それでも納得できず、ネットで色々調べているうちに、当塾のホームページを見て、愕然としたようなんです。

間違った指導のほうを、信じてしまったと。

自分の感覚では、まだまだ赤ちゃんにおっぱいをあげていたかったし、赤ちゃんも欲しがっていたのに、それを無視してしまったことに、罪の意識を感じてしまったのでしょう。
同時に、その指導者への怒りもあったことでしょう。

私の推測では、その団体でも本来は「4ヶ月で断乳」なんて言わないはずだと思うんですが、私はその団体と関わりがありませんし、どういう理由で「4ヶ月」と言ったのかは分りません。

単にその先生の勘違いかもしれません。だとしたら、それは許されないことだけど・・・。
ただいずれにしても、その先生の指導は、やっぱり間違いなんじゃないかと思うんです。
お母さんや赤ちゃんの体の要求を読む事無く、習ってきたことを押し付けただけなんじゃないかと。
しかも間違って覚えたか、勘違いしたことを…。
いや、そんな大事なことを間違って覚えて、指導者として認定を受けられたのかどうか、その辺は不思議というか、よくわからないのですが・・・
結局、無理矢理断乳して間もなく、もうおっぱいも出なくなってしまい、やり直しもきかないわけでしたが、とにかく離乳食を充実させてあげること、いっぱい面倒をみてあげることで取り戻せますよ、という話でそのやり取りを終えました。

その後元気に育っていますという報告を受けてほっとしましたが、授乳って、単なる栄養補給じゃないんですよね。

親子の貴重なスキンシップの時間でもあり、もっと言葉では言い表せないような、親子の信頼を築くための、深い交流の時間なんだろうと思います。

ちなみに、3ヶ月頃を境に、母乳の質がガタンと落ちるのは事実です。
(同時に、お母さんの体力的にも母乳は負担になってきます。)

だからその頃から赤ちゃんは口をパクパクさせ、よだれを出し、食べ物への興味が強くなります。

だからと言ってすぐに食べ物中心に切り替わるはずもなく、その頃から徐々に食べることを始め、徐々に母乳との比率が変わって行くことになるでしょう。
6ヶ月を過ぎると、さらに母乳の質が落ちます。

そしてお母さんの体力も、それ以上母乳の分泌には耐えられなくなってきます。

「7ヶ月で断乳」というのは、そういう意味でも自然な流れです。
(しかし絶対ではありません。)

また赤ちゃんのほうでも、その頃には惰性で飲んでいるような様子がうかがえるはずです。

本当はもういらない、という様子を見せますから、その時期が断乳のチャンスです。
ただこれも、個人差があるし、当塾の見解でしかありません。

結果的に上記のようになるのが自然ですが、あまりとらわれすぎない程度に参考にして頂ければと思います。

こういった情報を参考にしながら、お母さん自身の体感、感覚と照らし合わせて選択していただくのがベストだと思います。

「どうしても違う、何かおかしい!」という感覚が強かったら、その感覚を決して無視しない勇気をもっていただくことも大事だと思います。

 

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