実現する力

サッカー日本代表・本田圭佑選手のエピソードが、よく自己啓発などで取り上げられていますよね。

子どもの頃、卒業文集に書いた大きすぎる夢をそのまま実行し続けている・・・というような話です。
彼の凄いところは、その実現力、実行力とともに、困難に向き合う姿勢だと思うんです。

 

夢を大きく持つということは、それだけ現実とのギャップが大きいということでもあります。

ギャップが大きいということは、それだけ降り掛かる圧力が大きいということです。
圧力というのは、時には周りからの批判や妨害であったり、実現を阻むかのようなトラブルであったり。
実際、本田選手には様々な困難が降り掛かっていたようですね。

イタリアに移っての最初のシーズンの成績はひどいものだったようですし、そんな調子で迎えたブラジルワールドカップ、強化試合でのパフォーマンスもよくなかったようです。
ワールドカップの初戦ではゴールも決め、まずまずのパフォーマンスだったようですから、本番に向けて調子はあげてきていたのかもしれません。

でもそれは逆に言えば、それまではそれ程に調子を落としてしまっていたという証です。

おそらく実は、表に出ている以上に、彼はもっと厄介な困難を抱えてきたはずです。
あまりそういうことを表に出さない人のようですから。
彼には病気説も浮かび上がっていたようです。

真偽の程は定かではないし、本人はコメントしていませんが、どうやら体に何らかの問題は抱えていることは間違いないと思います。

それくらい、ある時期からの彼の体の姿勢や動きは不自然です。

 

それまでまでも膝や足首などの怪我を繰り返して来てはいるようですが、今回はちょっと種類の違った問題でしょう。
もしかすると、ずっと前からその問題を抱えていたのかもしれません。

しかし彼の凄いところは、そういう問題が目の前にあり、夢の実現のために立ちはだかっていても、現時点で何ができるかを考えて実行するという点ですね。

どうやって「その問題を避けるか」とか、「その問題が何を意味するのか」とかいうような、どこか他人事のような考え方ではなく、問題そのものを、まるで夢の実現のための一環であるかのように捉えているように見えるんです。

 

例えば試合に勝つという目標のためには、練習をしたり、体力づくりをしたり、対戦相手の研究をしたりという、当然やらなければいけないタスクがあります。

本田選手はまるで、自身の怪我や病気といったトラブルさえも、そのタスクと同列のものと考えているように見えるんです。
・・・ちなみにブラジルワールドカップの時期の調子に関しては、もしかすると、本番にコンディションを最高に持っていくために、その直前のしばらくの時期を犠牲にしかねないような方法を選んでいたせいなのかもしれません。

 
それで、なぜ彼にそんなことができるのかというと、それは常に目標の方を向いているからです。

そういう人は、自分の身の上に起こったことは、全て自分のことと捉えるんです。
ところが、夢の実現をなし得ないような人は、自分の夢への道と、自分にふりかかったトラブルととは「別物」だと考えてしまうんです。

「別の方向からやってきたものだ」と。

 

そういう人はそのトラブルの発生理由を『不運』だと考える傾向があります。

『運』と考えるということは、それは『自分のせいではない』と考えるということです。

確かにそう考えた方が楽でしょう。

だけど、『自分のせいではない』ということは、『自分では解決出来ない』と決めつけているのと同じことなんです。

だからそういう人は、乗り越えられないのです。

 

本田選手のような人は、そういう時に、まず極めて現実的に考えるわけです。

「じゃぁ、この怪我や病気をきちんと治すために、出来るだけ良い専門家を探してみよう、最高のリハビリ方法を探してみよう」・・・

 

報道されている限りでも、彼は国内外の医師やトレーナーに接触を図り、治療と訓練を繰り返していたようですし、その訓練の内容は誰もが驚くほどの量とアイデアに満ちているという話です。

本当は表に出ていないだけで、もっと様々な手段も試しているのかも知れません。

 
ちなみに、『運』にこだわる人は、運気を良くしようと考えます。

自分では特に努力する必要はありません。

せいぜいその「運をよくする人」・・・早い話がお金を払えばお祈りやら何やらで運気を上げてくれる人を、ネットや人の噂をたどって探す程度です。

 

本人はそれを「努力」とか「苦労してそういう人をみつけた」と口にしますが、本田選手が汗水たらして、屈辱と苦悩に耐えながら身につけて来たものとは比べ物にならないと思うんですよ、はっきり言って。

 
繰り返しますが、大きな夢を成し遂げるということは、それだけ圧力がかかり、困難が降りかかる可能性もあるということです。

その困難に耐えうるだけの体や心を身につけて、ようやく手にすることができるものです。

 

運を良くするお祈りとかパワーアイテムとかで、そんな心身が育てられますか?

「あれが悪い」「これに邪魔されたせいで・・・」なんて言っている人に、そんな力がつくでしょうか?
願望の実現に必要な力というのは、極めて現実的な力です。
当塾で言う潜在意識というのは、そういう現実的なもののことを言います。

決して祈りとか、宇宙のパワーとか、気とかオーラとか、そういうものとは混同しないで頂きたいと思います。