七草粥と春の排泄〜自然体健康塾的仮説

体と心全般

本日1月7日は「七草粥」を食べる日、とされています。

正月に荒れた胃腸を整えるため、と言われていますが、実際のところはどうなんでしょう?

学説的根拠あっての話ではなく、正直なところ個人的、福井自然体健康塾的見解でしかないのですが、この七草そのものが胃腸を「休める」ものとは思えないのです。

七草粥の材料は、普段の食生活では馴染みのないものが大半を占めています。

スズナ(かぶ)、スズシロ(大根)などはよくご存知でしょうが、それ以外は普段常食するようなものではありませんね。

食べた感想はいかがでしょう?

それぞれの食材は繊維も多いですし、むしろ胃が疲れている時には食べたくないようなものではないでしょうか?

味としても苦味、えぐみが強いものが多いです。

食べすぎると気持ちが悪くなるはずです。

調べてみると、七草粥の起源にも諸説あって、そもそもセリ・ナズナ・・・という材料ではなかったとか、地域によって随分材料が違うとか、その根拠はけっこう曖昧なようです。

そこで仮説として私が考えている七草粥の意味は二つ。

一つは、正月を過ぎたこの時期には、食事を質素な粥だけにする日を設けて、内臓を休めようという意味。

もう一つは、敢えて“あく”の強い、消化しづらい草を食べることによって、身体の排泄機能を促すという意味。

七草粥が身体に変化を促すためのものとして習慣化されたとするならば、この二つは理にかなっているように思います。

実際にこの頃には、消化器に負担がかかっている人をよく見かけます。
そして、そういった方が風邪をひいたり、体調を崩したりすることも多いのもこの時期です。

整体的な観点から見ても、この時期は体が大きく変化を遂げる節目の時期でもあります。

また、この頃から、本格的な排泄の季節である春に向けての身体の変化も始まっていきます。

1月の7日前後、年が明けてちょうど1週間ぐらいのこの時期には、少しだけ春を予感させる穏やかな天気の日が訪れることがあります。
そしてそのタイミングで、体の変化や心の変化が起こりはじめる、その節目のタイミングが訪れます。

こうしたことがこの時期には見られるため、七草粥を通して体に刺激を与えるには、ちょうどいいタイミングなのかもしれません。

ただし条件としては、基本的に七草粥以外のものを食べない、ということです。

唐揚げと餃子をおかずに七草粥を食べてビールを飲む、とかでは意味がないということですね(笑)

つまり、七草粥を食べることで体に良いものをプラスするという発想ではなく、七草粥しか食べないことで余分なものを断つ、そして七草粥をきっかけに、体内の余分なものの排泄を促すという、むしろマイナスの発想です。

とはいえこれも季節の風物詩の一つですので、そこまでストイックにならず、気軽に楽しむつもりでもいいとは思いますが。

あえて七草粥に拘らなくてもいいと思うし、普段から食べ過ぎに注意していればそれでいいとは思います。

ちなみに、七草には入っていないようですが、この時期にとれる他の食材には、春菊やふきのとうなどの苦味・えぐみの強いものがあります。

これらも、食べすぎると気分が悪くなり、胃腸にもよくないでしょう。

ただやはりこれらも排泄を促す食材であり、また逆にこういった苦味のあるものを「おいしい」と感じることもまた、体がその刺激を必要としているからなのではないでしょうか。

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