子どもの怪我と手当て(愉気)の意味

今までに幾度も、子育て中のお母さんに「愉気法」を教えたり、もう一歩踏み込んだ具体的な整体の技術をお教えしてきました。

その結果、「子どもの怪我や病気の時に役立った」とか、「子どもの様子が変わって来た」というような報告を頂くと、とても嬉しい気持ちになります。

 

大きな怪我や病気の時には病院に行くのが普通ですが、それでも後遺症が残ってしまったり、ひどい場合はその医学的な処置によって、自然な経過が妨げられてしまう、ということさえあります。

また、医学的には問題ないと診断されても、後々その後遺症が出て来てしまうものも、本当に多くあります。

特に打撲などというのは、MRIや脳波の検査などで異常がなくても、体にはその衝撃が残っていることがあります。
そしてそれは、湿布を貼ったりしても取れるものではなく、その残った衝撃を発端に、体の方々が順番におかしくなっていくことがあるのです。

それも、何年、何十年もかけて進行していき、「原因不明」の関節痛や神経痛、内蔵疾患などとして表れてしまいます。

ところが、打撲してからできるだけ早いうちに「愉気」を続けていくと、様々な反応とともに、その衝撃は取れていくのです。

 

実は私自身も、40代半ばにして、未だ子どもの頃の怪我の影響をいくつか引きずっています。

おそらくその怪我自体、親も覚えていないでしょうけど、明らかにその怪我が原因の痛みや不調を今でも起こしていたり、おかしな体の癖を持っていたりするのです。

この仕事をやり出して、私は随分体づくりをしてきたつもりですが、それまで長年体の中に封じ込めてきた歪み、そしてそれを抱えたままで成長期を過ぎ、大人の体に固まってしまったこと・・・

残念ながら、こういうものは簡単に消えるものではないということを、自分自身の体で実感することになりました。
こんなことを言ってもただの愚痴になってしまうし、親にも申し訳ないのですが、もし私の親が、当時整体のことを知っていたならば、私の体も随分違うものになっていただろうなぁ、などと思うんです。
まぁそんなわけで、縁のある人達には、その子どもや孫のためにも、愉気や整体の知識・技術をお教えしていきたいと思っています。
整体講座の中でも、愉気法の基本、手の訓練、そして応急手当ての技術をお教えしますので、関心のある方は是非お集まりください。

 

「愉気」や応急手当ての方法を知るということには、もう一つ大きな意味があります。

それは、子どもの怪我や病気を受け入れられる存在になる、ということです。
よく聞く話ですが、怪我をしたり具合が悪くなっても、そのことを親に言わない子も多いのです。
実は私自身もそうでした。
それは、怪我をした時に、親が困った顔を見せたり、子ども以上にビックリして怯えてしまったり、ひどい場合は叱ったり、ため息をついたり・・・というようなことがあるからです。
私の親はそんな時、一気に顔から血の気が引いて、唇が震え出し、いつもと違う声のトーンで「何やってるの!」「何したの!」といった言葉を投げかけて来たことを記憶しています。

それで私は、「自分がとてもいけないことをしてしまった」「自分は悪い子なんだ」というような気持ちになったものです。
それでやがて、いろんなことを親に隠すようになっていきました。

子どもの病気や怪我というのは、親の気を引こうとする「注意の要求」の現れであるという面があります。
なのに、怪我をしたことを親に隠すようになる。
しかしその「注意の要求」自体は常にあるわけですから、隠しても隠しても、本能的にまた怪我をしてしまうのです。

これはとても複雑な心理で、子どもの心の痛みをどんどん内攻させてしまうものです。

もちろん、体の傷も内攻していきます。
・・・そうは言われても、親だって人間ですから、子どもが怪我をしたらパニックしてしまうのも無理はありません。

「心構え」でどうにかなるものでもないでしょう。

ただ、親が愉気や応急手当てをしてあげるということ自体が、その複雑な心と、そして怪我そのものを受け入れてあげるということを形に表したことになると思うのです。

そうしてもらえるだけで、どれだけ子どもが救われることかと。

もちろん、その手当ての実質的な効果が挙げられれば尚更いいことですが、技術的に足りない部分は、専門家に補ってもらえばいいことです。

とにかくこういっったことを通して、技術以前の、もっと大事なことを、多くの人に知っていただければと思います。

 

愉気法の実際のやりかたについては、DVDで学ぶことができます