いろいろな解釈が多い「潜在意識」について、当塾では「願望の実現」という切り口から度々お話をさせていただいています。
「潜在意識」というのは、決して魔法のツールとか、異次元ツールみたいなものではないんです。
本当は極めて現実的な話ばかりで、この辺を誤解されている方が多いな、と思うんです。
特に、願望がなかなか実現しない人、悩みが解決しない人で、「潜在意識」に関心を示す人の中に多く見られる特徴もそういう点です。
特に目立つ二つの特徴を書いてみたいと思います。
今回も毒舌風になりますので、そのつもりで読み進めるなり、読むのを辞めるなり、ご判断いただければと思います。
まず、最も目立つ特徴が、『明らかに、現実的な対策・行動が足りない』という点です。
そうでありながら、「潜在意識」というやつに願望をインプットすれば実現するのだろう・・・と考えている人が多いのです。
例えば、人間関係の問題で悩んでいるとしましょう。
職場の上司とうまくいかない、という人ならば、上司との話し合いが足りないのです。
そもそも話し合いの仕方が、感情的になっているのかもしれませんし、自分の主張ばかりしているのかも知れません。
第三者に介入してもらったり、さらに上の上司に訴えてみたり、同僚達の意見も聞いてみたり・・・と、『まだやっていない行動』は、探してみればいくらでもあるはずです。
それでもダメなら、移動願いを出すなり、というのも一つの方法ですし、もっと他の方法も見つかるかもしれません。
仕事がハードすぎて辛い、という悩みならば、それもまた上司なり関係者に訴えてみるべきでしょう。
もっと効率の良い仕事の流れを組み立てる必要があるかもしれないし、あまりに酷すぎるのなら役所に訴えるべきかもしれません。
本当に考えればいくらでもやってみるべき行動は思いつくはずなんですが、多くの場合、「これは○○だから無理」「そんなことしたら××になるからできない」と決めつけてしまっているのです。
実は自分自身が、その悩みの解決や願望の実現を阻んでしまっているのです。
これが、「潜在意識」というもののもう一つの顔なんです。
自分では「解決したい」と思っているつもりだけど、その自分の心の裏側で「それは出来ない」「それをやっても無駄」と足を引っ張っているんです。
つまり潜在意識の訓練法というのは、そういう自分自身の裏側にある「自分の足を引っ張っている自分」に気づき、その癖を改めていく訓練なんです。
これがうまく出来てくると、「自分にはこんなことも出来るんだ！」という新発見があったり、以前は無理だと思っていたことが出来るようになったり、今までは思いつきもしなかった斬新な発想が出てきたり・・・と、隠れていた自分の能力に気づくことが多くなるんです。
決してそれらは異次元からやってきた奇跡でも、偶然でもないんです。
ちなみに、病気を治したい、健康になりたい、という願望に対しても、実は同じような力が自分の裏側で働いてしまっている人が非常に多いです。
もう一つ、願望が叶わない、悩みが解決しない人の特徴で目立つのが、『他者のせいにしてしまう』という点です。
「他者」というのは、人（個人）とは限りません。
企業だったり、社会全体だったり、地域の風潮・習慣そのものだったり。
つまり○○のせいで自分は不幸になっている、□□のせいで自分はやりたいことができない、▽▽さえなければうまくいくのに、◇◇さえあればできるのに・・・
というような考えを持っている人です。
いや、実際は持っているという自覚がない人が多いんですが、客観的に観察してみると、その言葉や行動の端々から、「他者のせい」という考え方がにじみ出ています。
このことは願望実現法講座のCDで、その矯正訓練法とともに詳しく解説していますので、ここではこれ以上書きませんが、実は前者の『現実的な行動・対策』に意識を集中し、実践すること自体が、「他者のせい」という考え方を自分の中から追い出すことにもつながるのです。
いずれにしても、潜在意識の訓練というのは、見えていない自分の癖に気づくこと、そしてそれらを軌道修正し、できることをやっていくこと・・・といった、全然神秘的でない、現実的なことなんです。
だから本音を言えば、決して「怪しいもの」ではないんです（笑）
ただ、「寝ている間に願望が叶う」とか、「祈っていれば夢が叶う」とか、「部屋の間取りを変えれば悩みが解決する」とか、「この石を身につければ運勢がかわる」といったものが怪しいだけです…。
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