産後の不調のよくある原因として、腰(骨盤)の問題について書きましたが、もう一つ、別の原因で不調を訴える人もとても多いんです。
その場合の症状としては、いつも疲れていて全身がだるいとか、頭痛がするとか、皮膚が荒れるとか、感染症にかかりやすくなった・・・というような例が多いです。
それらの症状は「体力不足」によって起こっているんですが、その体力不足の原因の多くは、母乳のあげすぎです。
特に、長期間にわたって母乳をあげ続けている人に、これらの症状がでています。
生後三ヶ月前後から、赤ちゃんは母乳以外の食べ物を欲しがります。
(両親が食事をしている様子や、食べ物を物欲しげに見ていたり、口をパクパクさせたり、よだれをたくさん出したりします。)
既にその頃には母乳だけでは栄養が足りなくなっているためです。
お母さんの母乳も、だんだん薄くなっていきます。
そして7ヶ月頃には母乳がいらなくなるのですが、それまでにしっかり食べ物を食べるようになっていなければなりません。
そうでなければ、いつまでも母乳を欲しがります。
というより、それは母乳以外のものを知らないせいであって、本当は母乳が必要なわけではないのです。
しかしそのことを勘違いして、「母乳はできるだけ長い間あげていた方がいい」という説を唱える人もいますが、これを信じて実行している人は、ほとんど体力を消耗して弱っています。
母乳を作るという事は、お母さんが食べた栄養を体の中で作り替えているわけですそしてそれを赤ちゃんにあげている。
だから、とても大変な作業なのです。
いつまでもそれを続けていると、当然体力が低下していきますので、7ヶ月あたりが限界なんです。
しかも、7ヶ月までフルで母乳、というのではなく、後半にいくに従って、母乳の量は減っていかなければなりません。
だけど、あげ続けているといつまでも出て来てしまいます。
やめなければ止まりません。
ただ、赤ちゃんにとっても、7ヶ月頃に急に切り替えるというのではなく、徐々に比率が変わっていって、7ヶ月頃には自然に離れていく、というのが理想です。
なので、それまで母乳しかあげていなかった場合は、急にやめさせないようにしなければなりません。
ところで、お母さんが母乳によって栄養を奪われ、疲れていく一方で、赤ちゃんは母乳だけでも丸々と大きくなっていくことも多いです。
しかし実は、それは栄養が満ちているのではなく、「水太り」に近く、プヨプヨしています。
本来、しっかりと栄養を摂って大きくなった赤ちゃんは、締まりがあって芯のある、どっしりした感じになります。
そのためには主に動物性タンパク質が必要です。
意外に思われるかもしれませんが、野菜類ばかり食べているとそうなりません。
というより、野菜類は消化されずに、便の中に混ざって出て来てしまうことが多いです。
ともかく、産後いつまでたっても体がだるい、産後に病弱になったり、肌が荒れたり、肌が黄色くなったりという人は、上記の通り断乳と赤ちゃんの食事を整えていかないと、なかなか回復しません。
そのため一朝一夕に良くなるわけではありませんが、このことは赤ちゃんにとっても、とても大事なことと考えて、実行して頂ければと思います。
詳しくは、整体の際に体の状態を見て、直接アドバイスさせて頂きます。