ギックリ腰の意外なポイント

体と心の話

「ギックリ腰」と言われるような突然の腰痛、多くの場合は、腰の根元や骨盤のあたりに痛みが出ます。

椎間板ヘルニアと呼ばれる症状の場合で多いのは、腰椎の4番と5番(背骨の一番下と下から2番目)に歪みが生じて、その間にある椎間板がはみ出して神経に触れることで痛みが・・・というようなものがあります。

実際、下部の腰椎と骨盤のところに歪みが生じてそういった症状が出ていることは事実なわけですが、実は、ほとんどのギックリ腰に共通する重要なポイントが別のところに一つあります。

それは腰椎1番という背骨です。

背骨の一番下の骨盤に接しているところが腰椎5番です。

そこから4番、3番、2番、1番と上がっていきます。

なので、腰椎1番というのは腰よりかなり上のほうです。

腰というよりは背中、といった感覚かもしれません。

腰の痛みとは全く関係のないような場所に思えるのではないかと思いますが、腰痛でお悩みの多くの方が、この腰椎1番に強い硬直を起こしています。

ざっくりした解説になりますが、腰椎1番というのは上半身を起こす動きを担う場所です。

ここが固くなっていると上半身を体を起こす力、支える力が全部腰の根元にかかってしまい、やがて腰を壊すことになります。

なので、腰が悪くなっている人の場合、腰の根元だけでなく、この腰椎1番をチェックして、動きをよくしていくことが必須になります。

立ち上がったり起き上がったりする時が痛い前屈みになって顔を洗おうとすると痛い台所で洗い物ができない、といったようなことが起こるのもそのせいです。

また、腰椎1番(だけではないのですが)が固まっている人は、手を上に上げることが苦手です。

普段から、冒頭の写真のように背伸びをよくしておくといいでしょう。

両手を組んで(掌は上向きに)、ゆっくりとまっすぐに上げてください。

腕だけを上げるのではなくて、背中全体を上に伸ばすようなイメージで。

腰椎だけではなく、ろっ骨の動きも良くなるのですが、このろっ骨全体(胸郭)を支えているのも腰椎1番の役目です。

息を吸うだけで痛い、という人もいましたが、それも腰椎1番が硬直していたせいです

そこで腰椎1番を支えて体を起こしてもらったら「あれ?吸っても痛くないし、思い切り吸える!」と驚いておられました。

ただ、この背伸びの動作は、必ず正座または椅子に座ってするようにしてください。

あぐらをかいた状態でやってはいけません

かえって腰に余分な負担がかかる場合があります。

※さらに緻密な体操をマスターするには直接の指導が必要です。整体を受けた際にお尋ねください。

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