目の疲れと頭の骨、感情の関係

身体のしくみ

昔から「目は口ほどに物を言う」といいますが、目には口で言う以上のものが実際に症状として現れる場合があります。

口では言えないようなことといいましょうか、ともすると口以前に、自分自身の頭でも整理できていないようなこと、自分でも気づいていないことでさえ、症状として表れる場合があります。

極端な例だと、たとえば家族を亡くしたというような、大変ショックな出来事に遭遇した人が、それ以来しばらく、視界から色が消えて、全てが白黒に見えるようになってしまったという話も聞いたことがあります。

「感情が顔に出ない」という人がいます。
そう言う人はよく、「あの人は感情がない」というような言われ方をすることがあります。
感情の起伏がない、というふうに思われがちです。

しかし顔に出ないということは、つまりその分内側に押し込めているということです。

顔に表さないように、顔(頭部)に常に力を入れて、表情を動かさないようにしているということです。
本来ならば無意識に動くはずの顔の動きを押さえ込むわけですから、これにはものすごい強い力が必要になります。

なのでそう言う人の頭はとても硬いです。

感情の抑圧が表れる「急所」というのが頭部にいくつかあります。
その中でも重要なポイントが、両目の黒目の位置を上に辿ったところと、こめかみからの溝をたどった線が交わるところにあります。

整体の世界でよく言われる「鬼のツノが生える場所」ですね。
(頭部活点という言い方もします。)

何らかの異常がある人は、その位置と目までの間に、見えない線(溝)ができています。

一般の方にはわかりにくいかと思いますが、指で辿っていくとその線上に痛みが連なっていて、感情の急所と目とがつながっていることがわかります。

つまり、感情の抑圧による頭部の緊張が、その急所から伝わって目に影響していく、という流れの現れです。

不思議なことに、その急所を抑えていると、涙を流し始める人が時々います。涙を流すことで感情が緩むと同時に、目の症状が緩和し始めるということがあります。

もちろん、感情の抑圧というものは大変根深く、また長期間にわたる体や心の癖として根付いていますから、一度や二度押さえたぐらいで変わるものではありませんが、この操法をきっかけに、そういった変化を起こし始めた人は今までに何人も見てきています。

タイトルとURLをコピーしました