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過去のコラム集

“ほどけ”様の記念日


昨日は先月無くなった義父の四十九日の法要でした。

お経をあげにきて下さったのはとても若いお坊さん。
多分、20代前半でしょう。

折しもその日の午後にご縁さん(住職の資格?者)として正式に認められる儀式が控えている…という方でした。

葬儀の前後や、その他の法事の時も何度かお見掛けしましたが、昨日は朝からちょっと様子が違っていたような・・・。

 

いつも地元の若いお坊さんって大変だなぁ・・・と思っていました。

回りは、子供の時から知っている近所のおじさん、おばさんばかり。
そんな人達の家へ伺ってのお勤め。
プレッシャーも多いだろうなぁ、と。

 

普段、法事の勤行の後は簡単な法話をしてくださるものです。

昨日の若いお坊さんの法話、最初のうちは、不謹慎ながら「若いのに、大変だねぇ」なんて事を思いながら聞いていました。

自分の親、祖父母のような年代のご近所の人達に説法をするなんて、私にはとてもできないことですから。

 

緊張もあったのか、時々言葉を間違えつつ一生懸命お話しする姿も健気。

そんな不謹慎なことを考えつつも、いつの間にか私は彼の話にだんだんと引き込まれていたのでした。

 

 人が死ぬと、周りの人は皆かわいそうだ、と言います。
 特に若くして無くなった人はかわいそうだとか、
 残された家族がかわいそうだとか、
 生前にやりきれなかったことがあってかわいそうだとか・・・
 ただそれは、残された人達の勝手な思いであって、
 精一杯生きて、家族友人に愛されて、そして一生の役目を終えて極楽浄土
 へ旅立てるのだからこんな幸せな事は無い・・・


そう言って幸せをかみしめながら息を引き取った方の話をしてくれました。

そして見送る遺族は、無くなった方の安らかなあの世での暮らしを願うのではなく、亡くなった方に天国から願われる立場だと。

だからこれからは、その願いに報いるよう、私たちが一生懸命日々を生きることだ、と。

四十九日というのは、亡くなった方が浄土に辿り着く日・・・。


以前、私がお世話になった先生がこんな事を仰っていました。

“ほとけ”は、“ほどけ”なんだと。

亡くなった義父も、長年の体の不調、心配事、やりきれなさ、この世の様々なしがらみ・・・そういったものから無事に“ほどけ”ることができた。

昨日はそんな記念日だったのです。

 


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