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過去のコラム集
バスの中の“マトリックス”
先日、研修で出向いた京都のバスの中での出来事。
最後列の席が空いたので、そこに座っていました。
そしてその後、停留所から一人のお兄さんが乗り込み、立つ位置を探している時にバスが発車。
お兄さんは、バランスを崩しました。
何とか片手で柵を掴みバランスを立て直そうとするものの、掴んだ場所が悪く、どんどん後ろにのけぞっていきました。
見事なのけぞり姿勢で1,2秒、思わず映画「マトリックス」を思い出してしまいました・・・。
さっさと尻餅をついて立ち上がればいいのですが、どうしても「コケる」事を彼の美意識が許さなかったのか、意地でもつかみ所が悪かった柵を離そうとしません。
そして、マトリックス体勢でさらに数秒!
下手に手を出して、彼の意地を邪魔してはいけない!
そう思い、しばし見ていましたが、いよいよこのままでは最もみっともないコケかたをしそうだったので、背中を軽く押して起こしたら、やや恥ずかしそうに振り返って会釈してきました。
気張りや意地を捨てて、一度こけてしまえば無駄な苦労もないのに・・・と思いながらも、逆にこういう意地があるからこそ、通常では考えられないマトリックス体勢を保つ力が発揮できたのかもしれません。
そういえば、先日もコンビニから出てきたオジサンが、吉本新喜劇顔負けの横コケをしていました。
段差に足を取られて思い切りアスファルトに倒れ込んだのですが、何事もなかったかのように素早く立ち上がり、そしてまた何事も無かったかのように歩き去ったのでした。
自尊心や意地というのも、生きる原動力かもしれません。
(虚栄心や意固地とは又違う・・・)
マトリックス兄さんや横ゴケおじさん(勝手に名前を付けてすみません!)が、誰かに突き飛ばされて転んだのだったら、怪我をしていたかもしれません。
「もらい事故」の怪我がなかなか治らないのと同じように。
火事場の馬鹿力に似た、「実は持っている力」の可能性を感じさせる出来事でした。
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