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首のこり、痛みと腰・頭・心
元気な人の首は、腰と同じように弾力があります。
背骨を横から見たときに腰にできる反りの部分は、首の反りとも形が似ています。このような反りの形は体にいくつか見られるものですが、それらは“クビれ”と呼ばれているものですね。
首の反りは何となく美しさを醸しだしますし、うなじの美しさというのも、この首の綺麗な反り、クビレによって感じられるものでしょう。
そしてそれは、その根本でもある腰の弾力とも関係しています。
腰の弾力がなくなれば、当然その上に連なっている背骨、そして首の弾力にも影響します。詳しくは腰のページに書いた通りですが、首のコリや痛みは、腰の硬直がその原因となっていることがあるのです。
自動車で追突された時などに起こりやすいむち打ち症も、腰〜背骨に弾力が無い人に起こりやすいのです。背骨がしなやかであれば、その衝撃は吸収・分散されますが、弾力がなければ首でひっかかり、むち打ち症と言われる症状が起きてしまいます。
首をガクッと倒した時は首の根本辺りに刺激が来ますが、むち打ちが起きやすいのはこの場所です。
電車の中で座ったまま熟睡している子供の様子を見ていると、いかに首の柔軟性・弾力が大切かが分かります。
首がユラユラとしなやかに動いて、電車が大きく揺れても眠り続けてます。首が固い大人だったら、すぐに首が痛くなって目を覚ましてしまうでしょう。
子供は眠りが深いからというのも目を覚まさない理由ではありますが、眠りの深さというのも首のしなやかさと関係があります。それは頭の働きとも関係しているからです。
細かく神経を使うようなことが続くと、首や肩のコリを感じるものです。文字や数字を長時間追いかけているような仕事の人は特にそうでしょう。
目の疲れも首のコリや肩こりの原因となります。
目や頭の疲れは首の骨(頸椎)の上部両脇の筋肉を緊張させます。それが続けばやがて肩から背中、腰にまで至ることがあります。
それくらいになると全身が重く、だるく、もはや何をする気力もない程になってしまうこともあります。朝もなかなか起きあがれず、起きたときに腰痛を感じる人にも多い傾向です。
同じ首の硬直でも、首の前の筋が緊張する場合もあります。正確には耳の下から鎖骨に向けて走る胸鎖乳突筋という筋肉です。ここは強く歯を食いしばったり顎を強く突き出そうとすると緊張する場所です。スジが立ったように見えるはずです。
そうしたことから、同じ頭の使いすぎでも、心配事や不安などといった要素に頭を悩ませる事が続くと緊張しやすいという傾向があります。
ただ、背中が丸くなって顎が突き出るような姿勢になってしまっている人は、自ずとここで頭を支えるようになり、緊張しやすくなります。
いずれにしても、この状態が良いはずはありません。
頻繁にストレスで胃を壊す人、胃潰瘍が出来てしまう人などはこの部分がいつも固くなっています。
「借金で首が回らない」などと言いますが、そうした心配事に負われている人はここが固いはずです。そしてここが固くなると、首を左右に向けにくくなるのです。
寝違えなどで首が回らない時、大抵痛むのは首の後ろ側ですが、合わせてこの胸鎖乳突筋を弛めておくと治りが早くなる傾向があります。
自分で行うなら自家製温湿布で温めるのがいいでしょう。 心配事で胃に変動が起きやすい人も、ここを弛めるに超したことはありません。
心配事や考え事が頭に渦巻いて眠れないという人も、首が固いのです。
寝ている時に歯ぎしりをする人もそうでしょう。顎の緊張(=首の緊張・頭のストレス)が抜けきれず、歯をこすり合わせて発散しているのです。
逆に大きく口を開けてアクビをすると、首の緊張がほぐれる傾向があります。首が固い人は思う存分アクビをするといいのです。
“みぞおち”をよく弛めておくと、アクビは出やすくなります。
また、口を大きく開けて、指で口の両端(口角)を強く引っぱって“ポンッ”と離す・・・見た目にはおかしな行為ですが、これを数回行うと顎や首の力が抜けます。
首は気力をも表します。「精神力」といってもいいでしょう。
首は大切な頭を支えているにもかかわらず、その骨の一つ一つは小さくできています。
つまり骨の周囲にある筋肉の働きが大変重要なわけです。
その筋肉を動かすのは当然神経(精神)ですから、気力が完全に失われている人は、首をうなだれているわけです。
気を失った時は首がガクッと倒れますし、眠った時もそうです。
ですから、眠っても首の力が抜けていないというのは、相当精神的緊張が持続しているということが言えます。
気力に満ちている時はしっかりと前を向き、目を輝かせているものです。
その一方で、休むべき時はしっかりと首の力を抜ける、その弾力性が必要なのでしょう。
元気いっぱいに目を輝かせて遊び、疲れれば電車の中でも、騒音の中でもグッスリ眠れる、そんな子供のような首の弾力が理想的なのでしょう。
首は頭と胴体の境目です。
精神活動と大きく影響しあい、肩から先の腕、足腰、内臓などといった肉体の活動とも大きく影響しあう、つまり精神と肉体の架け橋といっていいかもしれません。
その首がカチカチのままでは、精神活動と肉体の調和が乱れることもあるでしょう。
思ったことが行動に表せない、なんていうのもそうでしょう。
口ばかりで全く動かない人も、理屈や過去の前例ばかりに囚われる人もそういう傾向があります。
首の固さやコリを感じる人は、普段からよく首を回したりしておくこと・・・・単純で当たり前のことのようですが、やってみると意外にスムーズに動かせないことに気づくでしょう。
首の動きは前後、左右倒し、左右向き(捻り)、そしてそれらを複合させたのが首の回旋。これらをゆっくり丁寧に、首の感じを観察しながら行ってみて下さい。
早目に回すとゆるみません。首そのもの、そしてその固さに意識をしっかり向けることがポイントです。
もちろん腰や肩胛骨をはじめ、その他関連する場所の調整や体操が必要ではありますが、首そのものの動きも付けておくことは必要です。
また、自働運動に慣れると、首を振りまわすような動きが出てきます。
しかし、首がかなり固い人は自働運動自体が出にくかったり、首の動きになかなか至らなかったりもします。根気よく続けて下さい。
首が動くようになった頃には、逆に首のコリや痛みを感じることがあります。今まで動かせなかったところを動かすのですから、痛みが出るのは仕方ありません。痛みと共に首がより自由に動くようになります。
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