心の栄養と身心の健康
人の体は、悪いものを食べてしまえば排泄するようにできていますが、悪いものも度を超すと体内に溜め込んでしまうものです。
体に合わないものを食べ続け、そして体に合わないことをし続けていると、「余分なものを寄せ付けない・排泄する」という機能自体が鈍ってしまいます。
そしてやがて、鈍りがひどくなると程、今度は体に合わないものを心地よく感じるようになってしまう、という傾向もあります。
たとえば、ジャンクフードや味の濃い食べ物ばかりが美味しく感じられ、新鮮な野菜や魚などの素材を活かした料理が美味しく感じられない・・・というように。
極端な例が酒や煙草ですね。
決して体にいいものではありませんし、誰でも最初にこれらを口にした時は「不味い」と思ったのではないでしょうか?
なのにいつの間にか「美味しい」と感じ、いつの間にか辞められなくなっている・・・
さて、ここでは食についての話をしたいのではなく、ここからは心についての話しです。
同じ様な法則性が、心にもあるのです。
そしてこのことは、人生全般の幸せにも勿論関係あるのですが、身心の健康にも大変大きな影響があります。
特に「何をやってもなかなか健康になれない」という人には、気を付けて頂きたい面でもあります。
それは、“心に取り入れる情報”についてです。
世の中には様々な情報があります。
健康に関する情報も無数にあります。ネットで調べても情報には不足しないでしょう。
情報は、“心に食べさせる栄養源”とでもいうべきものでしょう。
食べ物における栄養源というのは、例えば骨に必要な栄養分、筋肉を動かすのに必要な栄養分・・・といった様々なものがあります。
筋肉に食べさせる栄養分、骨に食べさせる栄養分・・・と言い換えることができるかもしれません。
さらには、筋肉が好む栄養分、骨が好む栄養分・・・というように。
もちろん、このようにはっきり分けられるほど、人間の体は機械的に出来ていません。
話を進めていく上での例え話として了解していただけたらと思います。
では、心の栄養分というのはどうか・・・
心にも、色々な側面があります。人の心は多重構造とでも言うべき複雑なつくりをしています。
そして、それぞれの側面が好む“栄養分”というものがあるのです。
かなり極端な分け方ですが、心の中には「良い自分」と「悪い自分」がいる、という言い方が昔からされています。
「強い自分」と「弱い自分」、とか。
「心の中には『天使』と『悪魔』が棲んでいる」などとも喩えられています。
この喩えを用いて、さらに話を進めてみることにします。
心の中の天使と悪魔、このどちらが好む栄養分を多く摂っているかによって、当然その心の姿形は変わってきますし、心と体は一体ですから、体にも結果として表れてきます。
「健康になりたい」「健康でありたい」という願望にも、心の中の『天使』と『悪魔』が働き出します。
天使のささやきは、当然「健康になろう、その為にできることをやろう」というようなものでしょう。
更には「元気になって、今まで以上に趣味も仕事も楽しもう」というような将来のことまで描き出すかもしれません。
一方、悪魔のささやきはこうです。
「今頃健康って言ったって、病院に行っても治らなかったんだし、もう歳だし…。」
「もっと悪くなっていくかもしれないから、仕事もそこそこに、欲を出さずに…。」
そして、心の中の悪魔は、そのネガティブな思いを正当化するような情報を栄養源として、ますますそのパワーを高め、増殖するのです。
近年、メディアから得られる健康に関する情報、病気にまつわる情報などを見ていると、「人間は健康でいることの方が難しい」とさえ思えてしまいます。
人間は病気になるのが当たり前で、その病気の種類や重さはどんどんひどくなっている、余程特別なことをしないと、または余程運がいい人でないと健康ではいられない・・・
そう思わされるような情報で溢れているような気がするのです。
心の中の“悪魔”は、その不安を煽るような情報を好むのです。
だからそのような情報をありがたく思うし、不安を煽るように心配してくれる人を「親切」だと思えてしまうのです。
極端な人になると、重い病気、悪い状態だと診断し、深刻な顔をする人ばかりを信頼してしまう人もいます。
本当なら、いい方向に導こうとしてくれる人が必要なのに、そういう人には反発してしまうようなことまであるのです。
個人指導などに来られた際、多くの方がこう仰るのです。
「体の具合が悪いんですが、これはもう歳だからですかね」
「これって、治らないものなんでしょ?」
「私のような症状は、どんどん悪くなるって聞きましたが」
もちろん、マイナスの情報が気になってしまうのは当然ですし、特に調子が悪い時にはネガティブになってしまうのも分かります。
しかし、そんな「心の中の悪魔」の声の言うことに、同情している場合ではないのです。
その心構えとでもいうものを、普段から少しずつ軌道修正していく必要があるのです。
体の不調は、その原因はどうあれ、本人の身の上に起こっていることには違いありません。
それが良くなっていくかどうかの舵取りは、本人にしていただくしかないのです。
どんな治療法を受けるか、どんな健康法を行うか、その方法以前に、心が悪い方向にばかり向かっていると、どんな優れた治療や健康法の効果もそぎ落としてしまうことがあるのです。
体調が悪い時というのは、どうしても“心の中の悪魔”の方が出しゃばってこようとするものです。
しかし、そういう時に、まんまと悪魔の声に栄養源を与えてしまうと、ますます不安は増大し、体も心に描いた通りの状態になってしまいます。
そして、普段から心の中の悪魔が出しゃばりやすい人は、特に普段の心の栄養に気を付けて、『心の基礎体力』を付けておく必要があります。
それは食事や運動などの健康法よりも大切なことです。
天使と悪魔…だなんて、いかがわしい例えではありますが、そのどちらのサイドに自分の心が傾いているか、
自分の心にジャンクフードばかりを与えていないかどうか、
よくチェックしてみることは大切です。
誰の心の中にも天使と悪魔はいる訳ですから、 いつも前向きに、いつも希望を持って・・・という訳にはいかないかもしれません。
しかし、“希望”とか、“前向きに”とか言う、精神論を書いたつもりではありません。
体に与える栄養分の法則性と同じ様な、現実的な話です。
こういうホームページを検索し、ここまで読んで頂いたことは、あなたの心の中の天使サイドの働きによるものです。
その天使サイドを、少しずつでも大きくしていきましょう。
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