自働運動[その1.解説編]
体の自然な力を取り戻し、充分使い切る・・・
そんな福井自然体健康塾のコンセプトを地でいくようなメソッドを紹介しましょう。
少々変わった運動法ですので、実践の前に若干の説明をさせて頂く必要がありそうです。
これから紹介する方法を、整体法創始者・野口晴哉氏による「活元運動」としてご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、ここでは当方において馴染み深い「自働運動」として、福井自然体健康塾なりの解釈で説明させて頂きます。
一般的に「運動」というと、形が決まったもの、完成形にできるだけ近いポーズをとれるようになる運動とか、筋肉を鍛える為のもの、カロリーを消費させるためのもの、といったイメージがありますが、この「自働運動」はそれらとは全く異なります。
もちろん、自分の体をよく知る上でも、そして上手に使いこなすためにも、形の決まった意識的な体操というのも重要です。
動かす必要のある場所を把握し、そこに的確に焦点を当てて変化させていく・・・そしてその変化を認識する・・・このプロセスは体の質を向上させていくために欠かせません。
その一方で、私達の生命活動は、無意識的な運動、無意識的な働きにかなりの範囲で左右されているものです。
そして、体に問題を抱えている人は、その“無意識的な働き”という部分に鈍りがあったり、体の無意識の訴えを意識で封じ込めてしまったり、という傾向が強いのです。
その部分を発露させていくのが、この自働運動の効用であり、役目です。
例えば・・・腕をどこかにぶつけたとします。
思わず、腕を振ったり、さすったりするでしょう。
「思わず」「無意識に」やってしまう動きによってぶつけた衝撃を和らげ、腕を守り、治そうとします。
右に何度、左に何回転、早さはどれくらい・・・そんな計算をしながら振る人はいませんよね。無意識に振って治そうとしています。
悪い物を食べて吐き出す時も、「思わず」吐き出してしまうわけです。
口をどれくらい開いて、お腹にどれだけ力を入れて、背中は何度に丸める・・・などという計算をしている場合じゃないですよね。
するまでもなく、無意識のうちに体が働きだすから吐き出せているんです。
それ以前に「これは急いで体から出すべきだ」という無意識の判断がなされて、吐き気が起こるわけです。
それを意識的に封じ込めて吐かずにいると、体内に毒が回ってしまうことになります。
こうした無意識的な働きと感受性が敏感になると、今傷めてしまった場所を修復するだけでなく、古傷を修復しようとする働きや、体への害を予防しようとする働きも高まってくるのです。
本来ならそうした働きは元々あるのですが、鈍ってしまっているのです。
「自働運動」に習熟した人なら、過去に怪我や病気で傷めた場所が動きだし、少し痛みが出た後で治っていった・・・という経験をすることがあります。
また、食事の好みや生活のリズムが変わった、という声もいくつも聞いています。
「自働運動」とは、ただ体にまかせて、ユラユラ、バタバタと連続して体を動かしていく運動です。
頭で考えた動きよりも、思わず手を振るときのように、寝返りや貧乏揺すりをするときのように、「自分はどこが悪いのだ」とか、「どういう運動をすべきなのだ」とか、そのような考えや知識を捨て、ただただ体が動きたいのに任せて動く運動です。
そのためには、とにかく心を静めて行うことがポイントです。
頭の中がザワザワしていたのでは、「無意識的」な動きが出にくいですから。

自働運動は背骨を軸として体をユラユラ動かしますから、習熟している人の背中はしなやかになり、弾力が出てきます。
そのため、整体や他の健康法の効果も体の奥に浸透しやすくなります。
当塾で個人指導を受ける方は、是非普段から実践してください。
そして、整体の勉強をされる方も、その“勘・感”を培うための訓練として習慣にして頂ければと思います。
では、次のページでその実践法を紹介致しましょう。
出来るだけ自然で、的確な動きを出していくためには3つの準備運動をしておくことがお勧めです。
あとは静かに座って、体にまかせてユラユラ・バタバタと体を動かし続けてください。
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