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福井自然体健康塾blog

心のこと、体のこと、整体や健康法のこと、ここだけの話…など、 日々本音で書き連ねています。

 

 

  腰の弾力と体・心のバランス

 

腰痛についてはこちらで書きましたが、ここではまた別の角度から「腰」をみてみましょう。

元気な人の背骨は、横から見るとアルファベットの「S」に似たカーブを描いています。
このカーブのお陰で、背骨はバネのように弾力を持ち、様々な衝撃や重さを分散し、体のバランスを取っています。

特に腰〜骨盤の部分の反り(前湾)は重要で、その背骨自体や周囲の丈夫さも相まって、背骨全体の土台となっている部分です。
この腰のバネ、つまり弾力性があるかどうかは、そのまま体全体の弾力、丈夫さを表しているといっても過言ではありません。
腰痛のページに書いた通り、腰は要であり、体の中心だからです。


様々な原因があってのことですが、体が弱ってくると腰の反り、弾力はなくなってきます。
例えば、食べ過ぎが続けば背中は丸くなってきます。
背中の真ん中辺りが、後ろに張り出してくるのです。
それに伴って、背骨のS字カーブはだんだん無くなり、最終的には弓のような、不自然なカーブになってしまいます。

この不自然なカーブの形状は弓状とは限らず、その原因や体の個性によって、歪んだS字であったり、真っ直ぐの棒のようであったりと、様々なパターンがあります。
そして、食べ過ぎばかりが原因で無いことも、腰痛のページに書いた通りです。もっと複雑な様々な要素が絡み合って、背骨の形状や弾力は乱れてくるものです。

いずれにしても、このような状態になっていると、そのバネは既にかなり失われているものです。
当然、腰痛を訴えるような段階に至っていれば、既に腰の弾力はかなり失われています。


本来あるべき腰の弾力が無いと、体の中心であるだけに、その影響は様々な面に表れます。

膝の痛みのページに書いた通り、脚の動きにも影響します。

腰より上にも当然影響します。
腰の反りがなく、背中が丸くなったり不自然なカーブを描くようになると、ろっ骨の動きや位置もおかしくなり、当然その中にある呼吸器や心臓も影響を受けます。
このような姿勢では、腕を真っ直ぐ上に上げることもできなくなります。バンザイをすると肘が曲がったり、腕が前に出たり、腕の根本が痛くなる人がそうです。

更には、顔を上に上げることも難しくなってきます。
しっかりとS字状のカーブがあれば、頭はその上にチョコンと乗っているだけでいいのです。
肩こりの原因の一つに、「頭の重みの影響がある」という説がありますが、本来そんなはずはありません。腰・背骨に然るべき弾力があれば、生まれた時からついている頭の重みなど感じるはずはないのです。

しかし背中が丸くなっていると、首の力で顔を前に向けなければ、ずっと下を向いたままになってしまいます。
そのため首のコリを感じやすくなりますし、後頭部にも力がかかります。
上を向こうとすると首や後頭部が痛くなる人がこういう状態で、上を向こうとすればするほど、首〜後頭部が締めつけられるように緊張してきます。
これも度が過ぎれば、首から脳への血流がおかしくなったり、頭の中にまで緊張が及んで大事に至ってしまう可能性もあります。


このように、全身の様々な問題が、実は腰と関連しています。
病院に行けば、腰は整形外科、内臓は消化器科や泌尿器科、頭は脳神経外科etc.というように分かれてしまいますが、全部つながっているのです。


そして当然、心ともつながっています。
強いストレスを、身をよじって耐えている状態が続けば体は捻れてきますし、
息の詰まるような環境で生活している人は、呼吸器の異常から背中や腰の弾力を失います。
これは日常生活の中で起こりうることですし、子供の頃にいつの間にか受けているストレスもあるでしょう。近年、腰の弱い若者が多いと言われているのにも、そうした影響が少なからずあるはずです。

逆に、腰が弱っていると、ストレスに対する抵抗力は弱くなってしまうものです。
腰でグッとこらえることができないし、“心のバネ”で分散させることもできません。

呼吸器も弱くなりますから、“息が続かない”と言われるように、物事を継続する力や忍耐力も弱くなりがちです。

最近、どこにでも座り込む若者や、電車の中でだらしなく座って必要以上に場所を取る若者も見かけますが、そうした様子も腰の弱さが影響しているはずです。

そして、「最近の若者は…」と嘆く年配の人の中にも、腰が硬直し、身心共に頑固になってしまっている人もいます。
腰の硬直が首や頭に影響するのは前途した通りですし、腰を中心とした体や心の弾力がなければ、物事を受け入れる力もなくなってきます。

いつまでも若々しい人は、腰に弾力があり、姿勢もよく、よく動き、新しい考え方や物事にも積極的に馴染んでいきます。

腰は元気の源でもあり、若さの源でもあります。
そして積極的に未来に向かって進んでいく、そんなポジティブな心も、腰の弾力によって保たれるような気がします。



昔の日本式の生活様式ではそうでもなかったのかもしれませんが、現代の生活様式、そしてあまり体を動かさず、栄養は過剰気味という日常生活の中で、自然に腰が丈夫になっていくこと、弾力を保つことは難しいことなのかもしれません。
現代人にとっては、敢えて体操などによって腰を作っていくことも必要なのでしょう。

かと言って、普段から無理に背筋を伸ばしたり、一部のウォーキング法などによって「いい姿勢」でいようとしても逆効果の場合があります。
肩や背中に力を入れて背筋を伸ばしてしまうことがあるからです。
一見腰に反りがあり、いい姿勢に見える人でも、実は腰の根本ではなく、背中やお尻の方に妙な力が入っていることがあります。
そうした場合、却って肩が凝ったり、骨盤や股関節に不自然な力がかかったり、みぞおち(頭の緊張度合を表す場所)が固くなっていたりします。
これは身心共に緊張が抜けず、動きも制限され、あまり良くない体勢です。

腰の根本が自然に反っていれば、お尻はキュッと引き締まって上がります。
しかしどこにも“力み”はありません。
バランスが取れていると、力で支える必要がないのです。
腹の力は自然に下腹(臍下丹田と言われている部分)に集まる・・・というよりは勝手に“降りてくる”感じです。


最後に、腰の弾力を試し、培う体操を一つご紹介しましょう。
ヨガのスプタヴァジュラアーサナ、整体で言われる食べ過ぎ体操と同じ様なものです。
正座のまま、後ろに倒れていきます。

そのまま背中を床につけられるといいのですが、最初から無理は厳禁です。

とりあえず手をついて、肘をついて・・・無理そうなら布団などを重ねて、その上に背中を降ろすようにしましょう。

これは腰の反りを中心に、骨盤の縁、背骨全体の弾力、ろっ骨の弾力、そして腰と対応する太ももの伸びなどが絡み合って出来るようになる動きです。
床に背中を降ろし、膝を閉じ、膝の前面も床につけ、手は頭の方に伸ばして指を組んで掌を返し、出来ればそのまま背伸びして、脱力することを数回。
その時、あまり背中が床から離れないこと・・・

正座仰向け〜食べ過ぎ体操、腰の弾力をつける体操1
正座仰向け〜食べ過ぎ体操、腰の弾力をつける体操2
写真右は膝が上がってしまった形。腰・骨盤の弾力の無さ、太ももの伸びの悪さが影響しています。


かなり難しい体操です。繰り返しますが、決して無理をしないで下さい。

少しずつ、毎日の積み重ねによって出来るようになる姿勢です。
急に体は変わりませんし、急な変化は身体を乱しますから、充分注意してください。


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