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心のこと、体のこと、整体や健康法のこと、ここだけの話…など、 日々本音で書き連ねています。

 

 

 腹を弛める…腰,内臓,感情

 

胸はろっ骨に覆われ、腰より下は骨盤があります。
そのため、体の動きの多くは腰で行われます。胸や骨盤の位置で体を大きく捻ったり折り曲げたりはできません。

だからこそ腰は体の要であると言えるのですが、体の前面では腹がその位置に当たります。腰と同じくらい大事な要と言える場所ですが、体の動き(運動)そのものよりも、内臓、心理的な面に特に大きく関係しています。
腰がその姿勢や運動・行動、精神面では意欲や気力といった表立った面の要であるのに対し、お腹は肉体的にも心理的にも内的な面の要である、そんな気がしています。
見た目には腹が正面で背中が裏ですが、四つ足動物は背中(腰)が表、お腹が裏で、お腹は常に守り、隠している部分です。

しかし腰とは表裏一体で、お腹の調整は腰を整える上でも大変重要なことです。
激しい腰痛の時は、後述する方法などでお腹を弛めておくといいでしょう。
鍛えられた、固くて腹筋の割れ目が見えるお腹が丈夫そうに見えますが、本当に健康な人のお腹は柔らかく、なおかつ弾力があります。
腹筋運動で鍛えられたお腹とは全く違う感触ですし、極端に体が弱っている人のお腹は弛緩して、その奥の筋肉が固いスジのように感じられます。


お腹には胃腸、肝臓をはじめとする内臓が収まっています。
当然、消化器の状態はお腹にも表れますが、その下にある子宮・卵巣などの影響も表れています。

呼吸器は胸に位置していますが、横隔膜を上げ下げすることによって呼吸が行われるのですから、当然お腹にも影響されます。
お腹が固い人は息が浅くなります。
腹式呼吸が体に良いとされていますが、固いお腹のまま無理にお腹に吸い込もうとしても、胸や上腹部にばかり力が集まってしまいがちです。
その結果、却って“みぞおち”やその横に力が入ってしまう人もいます。この辺りは精神・感情に強く影響する場所ですので、余計に緊張してしまうことにもなりかねません。

胸の中央〜左に位置する心臓の影響もお腹に表れます。
心臓に負担がかかり続けている人は、左の上腹部が固くなり、軽く触れただけでも強く脈が感じられる場合があります。

こうしてみていくと、お腹にある内臓以外の問題もお腹には表れている・・・・つまり、お腹は全身の、そして心理的な変動を表す場所であることがお分かり頂けることでしょう。
実際、腹部は重要な観察・調整ポイントであり、様々な“急所”、背骨との関連性などが複雑に入り交じったゾーンとされていますが、ここではお腹全体を自分で弛めることができる簡単な方法をご紹介します。

仰向けに寝て、両手の指を重ねます。
第一関節から先、指紋のある部分(中指を中心に、人差し指、薬指を添えます)で柔らかく、図の番号順に押さえていきます。

ヘソの右斜め下から時計回りに、計6箇所。
吐く息にそって真下(床方向)へ押さえます。
押さえきったら少しヘソの方へ向けます。
そのまま3呼吸程度。吸う息にそって手をゆるめ、次の場所へ移ります。

時間があれば2〜3周繰り返しても構いませんし、気になる所は押さえる時間を長くしたり、最後に付け加えたりしても結構です。
押さえる場所はヘソから指3〜4本分ほど外側ですが、あまりこだわらず、気になる場所を探して押さえてみてください。
手術の痕は避け、痛みが強い所は加減して押さえるようにしましょう。
仕上げに両手のひらを重ね、ヘソを覆うように乗せ、ゆっくり目の呼吸をしばらくします。

こうすることで腹の硬直は少しずつ弛み、内臓の働きを促進し、呼吸を深くし、腰の弾力を良くする手助けとなります。
また、この一連の刺激は腹の中心に向かって力を集めていくような力の流れです。それは中心に向かってまとまりのある体に近づけていくことであり、感情のバラツキを整えていくことにもつながります。


子供のお腹は、ヘソより上の部分が張り出しています。張り出しているといっても固くなっているのではなく、弾力ある風船のような張りです。いわゆる“幼児体型”のお腹です。
子供の価値観というのは、ほとんどが感情と言っていいと思います。理屈や損得よりも、嬉しい、楽しい、悲しい、寂しい・・・といった感情が中心のはずです。
だから大人の理屈っぽい小言を聞かず、その奥にある感情に反応するのかもしれません。

その感情は停滞せず、常に流れています。泣いたり笑ったりと賑やかですが、怒られて“シュン”となってもすぐに元気を取り戻せますし、友達とケンカをしてもやがて仲直りできます。
これはお腹に弾力があるが故のことでしょう。

しかし残念なことに、ネガティブな感情が心の中で塊となっているとしか思えないような、感情の“流れ”が淀んでしまっているかのように感じられる子供達の姿をみかけることもあります。
お腹を固くしてしまっている子供がそうで、上腹部(特に左側)にその傾向は強く現れます。
あわせて腹筋(腹直筋)全体を固くしてしまっていることも多く、これらは自覚の有無にかかわらず、寂しさや悲しみ、不安などといった感情の停滞です。

これらは大人の場合も同じです。
大人はそこに損得、見栄、様々な先入観などの観念が加わりますから少々複雑ですが、子供の場合は逆に理屈が通じない分、切り口が見つけにくいのかもしれません。
これらは少々難しい問題ですが、上記のお腹をゆるめる方法を、或いは軽く手を乗せるだけ(愉気法)でも、お母さんが作為を持たず無心で行った結果、変化がみられたという例も何件か聞いています。

何らかの病気に悩まされている子供の場合、多くはお腹が硬直しています。
全ての病気が感情の問題というわけではありませんが、アトピー性皮膚炎、喘息、側湾症等で連れてこられるお子さんの多くがお腹を硬直させています。
薬を服用している子供の場合は、その影響による内臓への負担がお腹を腫らしていることも非常に多くありますが、やはり子供の場合は感情主体で日々を過ごしています。
発症前や治療の過程で、何らかの感情の停滞というものが絡んでくることは容易に想像できますし、しょっちゅう「お腹が痛い」と訴える子供も、その感情の停滞をお腹で訴えているのでしょう。



このように、腹部は心と密接に繋がっています。
内臓等の様子とともに、心の内側をそれとなく示している場所です。
だから“腹の内”を読まれたくないのか、あまりさらけ出したくない場所、安易に他人に触られたくない場所でもあります。
動物ならば常に下に隠しています。
でありながら骨には覆われておらず、触ろうと思えば容易に、しかも深くまで手を入れることもできます。
動物ならば、服従の証として腹を見せたり、信頼している飼い主にお腹を見せたりします。

さらけ出したくはないけれど、本当は気づいて欲しい、信頼できる相手に分かって欲しい・・・
そんな意地らしい訴えが、お腹には密かに描かれているような気がします。

どうぞ、お子さんのお腹に優しく手を触れてあげてください。


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